3社間ファクタリングは、利用する会社、ファクタリング会社、そして売掛先の3社が関わる債権譲渡です。
売掛先に債権を譲渡したことを通知して承諾をもらい、支払期日には売掛先からファクタリング会社へ直接入金されます。
手数料が2社間より安く、入金されたお金を自分で送金する必要もありません。
その代わり、売掛先に話を通さなければ成立しないので、何をどう伝えるかが実際の分かれ目になります。
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3社間ファクタリングの仕組みと流れ

2社間との一番の違いは、売掛金を誰が受け取るかです。
3社間では支払先がファクタリング会社に変わるため、売掛先に知らせないまま進めることはできません。
- STEP1 申し込み請求書、通帳の入出金明細、決算書などを提出する。売掛先の名称と支払条件も伝える。
- STEP2 審査売掛先の支払能力を中心に審査する。ファクタリング会社が回収する立場になるため、2社間より詳しく調べられる。
- STEP3 売掛先への説明と承諾利用者から売掛先に債権譲渡の話を通し、通知または承諾を得る。ここがもっとも時間のかかる段階。
- STEP4 3社で契約債権譲渡の合意ができたら契約を結び、額面から手数料を引いた買取額が利用者へ振り込まれる。
- STEP5 売掛先が直接支払う本来の支払期日に、売掛先がファクタリング会社へ直接入金して取引が終わる。利用者の作業はない。

STEP3を飛ばして進めることはできません。先にファクタリング会社と話を固めてから売掛先に当たると、断られたときに手間が無駄になります。売掛先に相談できる関係かどうかを、申し込む前に見ておいてください。
手数料が安くなるのは、回収の不安が小さいから
3社間の手数料が2社間より低いのは、ファクタリング会社から見たリスクが下がるためです。
売掛先が承諾しているので債権の存在に疑いがなく、支払いも利用者を経由せず直接入ります。
利用者が受け取った売掛金を使い込んでしまう心配もありません。
| 比較項目 | 3社間ファクタリング | 2社間ファクタリング |
|---|---|---|
| 売掛先への通知と承諾 | 必要 | 不要 |
| 売掛金の受け取り | 売掛先がファクタリング会社へ直接支払う | 利用者が受け取り、送金する |
| 手数料 | 低め | 高め |
| 入金までの日数 | 承諾に要する日数がそのまま加わる | 最短即日 |
| 利用者に残る作業 | なし | 入金の確認と送金、遅延時の督促 |
各社の公式サイトでは、アクセルファクターが公式コラムで3社間3〜10%前後、2社間10〜20%前後を目安として示しています。
ベストファクターは2%からと表記し、2社間と3社間の両方に対応しています。
トップ・マネジメントとアクセルファクターも2社間・3社間の両方を扱っています。
いずれも売掛先の信用と金額で個別に決まるため、見積もりは振込額で比べてください。

売掛先に承諾をもらう進め方


ここでつまずく会社が多いので、順番を決めておくと話しやすくなります。
- 対象になる請求書と金額、支払期日
- 支払先がファクタリング会社の口座に変わること
- 支払う金額と期日は変わらないこと
- 契約や取引条件そのものは変更しないこと
伝え方で差が出るのは、資金繰りが苦しいからという説明に寄せるかどうかです。
設備投資や大口受注への仕入れなど、前向きな資金需要として説明できるなら、そちらを先に伝えたほうが受け止められやすくなります。
譲渡を禁止する特約があるときの扱い
取引基本契約書に「債権を第三者に譲渡してはならない」という譲渡制限特約が入っていることがあります。
2020年4月1日に施行された改正民法では、この特約が付いていても債権の譲渡そのものは有効とされました(民法第466条第2項)。
ただし、債務者である売掛先は、特約を知っていた譲受人に対して支払いを拒むことができ、もとの債権者へ支払えば免責されます。



3社間が向いている場面と向いていない場面
| 3社間が向く | 2社間が向く | |
|---|---|---|
| 支払いまでの日数 | 2週間以上の余裕がある | 数日以内に資金が要る |
| 売掛先との関係 | 長く取引していて相談できる | 関係が浅い。相談しづらい |
| 売掛先の性質 | 自治体、大企業、公的機関など支払いが確実 | 小規模で支払い実績が短い |
| 重視するもの | 手数料を抑えたい | 速さと秘密を保ちたい |
売掛先が公的機関に近いほど3社間は進めやすくなります。
診療報酬や介護報酬のファクタリングは、支払元が社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会なので、仕組みとしては3社間に近い形になります。
支払いが制度で決まっていて倒産の心配がないため、ほかの売掛債権より手数料が低く設定されるのが一般的です。


公共工事の元請けが売掛先なら、3社間を嫌がられないことがあります。自治体や大手は債権譲渡の手続きに慣れているので、意外とあっさり承諾が下りたという話も聞きます。



よくある質問
まとめ
3社間ファクタリングは、売掛先の承諾を得る代わりに手数料が下がり、入金後の送金や督促の手間もなくなる方法です。
成否を決めるのは審査よりも、売掛先にどう話を通すかです。
支払う金額と期日は変わらないこと、取引条件も変えないことを先に伝え、承諾書の様式と決裁の日数を聞いておくと見込みが立ちます。
譲渡制限特約があっても譲渡自体は有効ですが、売掛先の承諾を取っておくほうが確実なので、特約の有無は申し込み時に伝えてください。



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