「会社を続けたい。でも、お金がない。」
この2つが同時に頭にあるとき、必要なのは精神論ではなく、今週・今月・この半年で何をするかの順番です。
このページでは、手元の現金をつくる動き、固定費の見直し、公的融資からファクタリングまでの資金調達の比較、ファクタリングを使うときに必要な書類、そして自力では難しくなったときの公的な相談先を、続けると決めた経営者向けに順番どおりに並べました。
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「続けたい」を叶える順番は現金確保・固定費・調達・立て直し
資金が足りない会社が最初にやるべきことは、融資の申し込みではありません。
融資は審査に数週間かかり、その間に支払日が来れば間に合わないからです。
順番は次のとおりです。
- 今週中:手元の現金をつくる(売掛金の回収、在庫の処分、支払いの猶予交渉)
- 今月中:毎月出ていく固定費を減らし、資金繰り表で3か月先の底を見る
- 1〜2か月:公的融資や保証付き融資を申し込み、入金までのずれはファクタリングで埋める
- 半年:売り方・取引条件・組織を立て直し、同じ状況を繰り返さない体制にする
1と2で時間を稼ぎ、3で資金を入れ、4で原因を直す。
この順番を飛ばして3から始めると、借りたお金が固定費と返済に消え、半年後に同じ場所へ戻ります。

「続けたい」という気持ちは大切ですが、金融機関や取引先に伝わるのは気持ちではなく資金繰り表です。3か月先までの入金と支払いを1枚にまとめるだけで、相談の通りやすさが変わります。
今週中に現金をつくる3つの動き
入金待ちの売掛金を前に倒す
請求書を出して入金を待っている売掛金は、会社が持っている現金に最も近い資産です。
入金日が過ぎている取引先には督促し、入金日が先の売掛金は前倒し入金を打診します。
交渉で動かない場合は、売掛債権をファクタリング会社に売って期日前に現金化する方法があります。
動いていない在庫を現金に戻す
半年以上動いていない在庫は、値引きしてでも売って現金に戻します。
在庫は持っているだけで保管費がかかり、売れなければ1円にもなりません。
支払いの猶予を先に相談する
仕入先や家主には、支払日を過ぎてからではなく、過ぎる前に「◯日に払う」と伝えて相談します。
税金と社会保険料は、税務署や年金事務所に猶予の制度があり、無断で滞納するより先に相談したほうが延滞金の負担も軽くなります。

固定費を減らして「持ちこたえられる月数」を延ばす
現金が月にいくら減っているかを、固定費の合計で割ると「あと何か月持つか」が出ます。
この月数を延ばすのが固定費の削減です。
- 役員報酬の一時的な減額(社会保険料の等級が下がれば会社負担も減る)
- 使っていないシステム・サブスクリプション・保守契約の解約
- 事務所・倉庫・駐車場の広さと賃料の見直し
- リース契約の満了時期の確認と、更新しない判断
- 外注費の内製化、または受注量に合わせた契約形態の変更
人件費に手を付けるのは最後です。
人が辞めると売上をつくる力が落ち、続けたい会社の土台が崩れます。



資金調達の選択肢を時間とコストで比べる
現金をつくり、固定費を絞ったうえで足りない分を外から調達します。
時間に余裕があるほど低コストの方法が選べます。
| 方法 | 入金まで | コスト | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 日本政策金融公庫の融資 | 数週間〜1か月以上 | 低金利 | 国の政策金融機関。小規模事業者向けには、商工会議所・商工会の経営指導を受けて申し込む経営改善資金(マル経融資)もある |
| 信用保証協会の保証付き融資(制度融資) | 数週間〜 | 金利+保証料 | 自治体・金融機関・保証協会が連携。売上減少などの要件を満たすとセーフティネット保証の対象になることがある(2026年10月にも台風被害の地域が4号に指定された) |
| ビジネスローン | 最短即日〜数日 | 高めの金利 | 早いが借入なので負債が増える。返済計画なしに使うと固定費が増える |
| ファクタリング | 最短即日〜数日 | 手数料(売掛金額に対する割合) | 売掛金の売却で負債にならない。審査は売掛先の信用が中心。融資の入金までのつなぎに向く |
| 補助金・助成金 | 数か月〜(後払い) | 返済不要 | 採択されても入金は事業完了後。今月の資金繰りには使えないが、立て直し期の投資に使える |
公庫や保証協会の融資を申し込みつつ、審査期間中の支払いをファクタリングでつなぐ、という組み合わせが現実的です。



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ファクタリングを使うときに必要な書類と準備


ファクタリングは、売掛先に出した請求書(売掛債権)をファクタリング会社に売り、手数料を引いた金額を先に受け取る取引です。
審査では自社の決算より売掛先の支払能力が見られるため、赤字や借入過多で融資が難しい会社でも相談できます。
ただし「審査がない」わけではなく、売掛金が実在すること、入金日が確定していることは書類で確認されます。
| 書類 | 目的 | 備考 |
|---|---|---|
| 請求書(または契約書・発注書) | 売掛金の存在と金額・入金日の確認 | 入金日を過ぎたものは対象外 |
| 通帳の入出金明細(直近3〜6か月) | 売掛先からの入金実績の確認 | ネットバンキングの明細でも可の業者が多い |
| 本人確認書類 | 代表者の確認 | 運転免許証・パスポートなど |
| 登記簿謄本・印鑑証明書 | 法人の実在と代表権の確認 | 業者や金額によって不要な場合もある |
| 決算書・確定申告書 | 事業の実態確認 | 個人事業主は確定申告書。設立直後で決算がなければ不要とする業者もある |
| 売掛先との基本契約書 | 譲渡制限特約の有無などの確認 | 2社間では求められないことも多い |
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手数料は下限の表記なので、必ず見積もりで振込額を確認してください。
1. 売掛先が支払えなかったときに利用者が買い戻す条件(償還請求権)が付いていないか
2. 振込額と額面の差(手数料)と追加費用が書面で示されているか
3. 会社名・所在地・代表者・固定電話が公開されているか
金融庁は、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者が確認されていると注意喚起しています。買戻し義務がある契約や、買取額が極端に低い業者は使わないでください。



自力では難しいと感じたときの公的な相談先
続けたい気持ちがあっても、返済や支払いが積み上がって手に負えなくなることはあります。
その段階で使える公的な窓口があります。
| 窓口 | できること |
|---|---|
| よろず支援拠点(47都道府県) | 国が設置した無料の経営相談窓口。資金繰り、金融機関との交渉の進め方、公的融資の使い方を何度でも相談できる |
| 中小企業活性化協議会(47都道府県) | 国の事業再生支援機関。金融機関との返済条件の調整や再生計画の策定を、中立の立場で支援する |
| 商工会議所・商工会 | 経営指導員による資金繰り相談。公庫のマル経融資は商工会議所・商工会の経営指導が前提 |
| 税理士・中小企業診断士・弁護士 | 資金繰り表の作成、金融機関向け資料、法的整理も含めた選択肢の整理 |


相談が早いほど選べる手は多くなります。「まだ大丈夫」と思っているうちに動いた会社と、支払いが止まってから動いた会社では、同じ窓口でも提案される内容が変わります。



会社を続けたいけどお金がないときのよくある質問
まとめ
会社を続けたいけどお金がないときは、今週中に売掛金・在庫・支払猶予で現金をつくり、今月中に固定費を絞って持ちこたえられる月数を延ばします。
そのうえで公庫や保証協会の融資を申し込み、審査期間中のずれはファクタリングでつなぎます。
ファクタリングは請求書・通帳・本人確認書類があれば見積もりまで進めますが、償還請求権のない契約と振込額の確認を忘れないでください。
自力で難しいと感じたら、よろず支援拠点や中小企業活性化協議会に早めに相談するほど、選べる道は残ります。



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