黒字倒産が起きる理由と必要な現金の日数を計算する方法

黒字倒産対策にはファクタリング!なぜ有効なのかをわかりやすく紹介!コラム

黒字倒産は、決算書では利益が出ているのに、手元の現金が足りなくなって支払えなくなる状態です。

利益は請求書を出した時点で計上されますが、現金が入るのはその1か月から2か月後です。

その間に仕入れや外注費、人件費が先に出ていくため、売上が伸びているときほど現金は薄くなります。

このページでは、現金が何日分必要かを自分で計算する方法と、兆候の見つけ方をまとめました。

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なぜ黒字でも現金が尽きるのか

時点帳簿現金
納品して請求書を発行売上が計上される。利益が出る動かない
仕入先への支払い費用が計上済み出ていく
給与・家賃の支払い費用が計上済み出ていく
売掛金の入金動かない(計上済みのため)入ってくる

帳簿の利益と現金の動きがずれているので、損益計算書だけ見ていると気づけません。

売上が伸びれば、ずれている金額も比例して大きくなります。

カリオ
カリオ

受注が増えて喜んでいるときが、いちばん危ない時期です。大口の案件が決まったら、先に出ていく金額と、入金までの日数を数えてください。

現金が何日分必要かを計算する

決算書か試算表の数字で、現金が拘束される日数を出せます。

現金が戻ってくるまでの日数

売上債権回転日数 + 棚卸資産回転日数 - 仕入債務回転日数

項目計算意味
売上債権回転日数売上債権 ÷ 売上高 × 365売ってから入金されるまでの日数
棚卸資産回転日数棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365仕入れてから売れるまでの日数
仕入債務回転日数仕入債務 ÷ 売上原価 × 365仕入れてから支払うまでの日数

この日数がプラスなら、その日数分の現金を常に持っていないと回りません。

たとえば結果が45日なら、45日分の支出に耐えられる現金が必要という意味になります。月の支出が500万円なら、ざっと750万円です。この金額と手元の残高を比べてみてください。

数字が大きくなっているなら、入金が遅くなったか、在庫が増えたか、支払いが早まったかのいずれかです。

運転資金をどう調達するか。ファクタリングを使う前に比べる手段

売上があっても倒れる実態

倒産は売上がなくなって起きるとは限りません。

東京商工リサーチによると、2026年度上半期(4月から9月)の「人手不足」倒産は240件で、前年同期比17.0%増、調査を開始した2013年以降の年度上半期で最多を記録しました。

5年連続で前年同期を上回り、賃上げに起因する倒産は1.7倍に増えています。

統計内容
2026年度上半期の「人手不足」倒産240件(前年同期比17.0%増)。2013年以降の年度上半期で最多
2026年1月から9月の「居酒屋」倒産167件(前年同期比32.5%増)。1989年以降で過去最多

いずれも東京商工リサーチが2026年10月に公表したデータです。

人手不足も賃上げも、受注があることが前提で起きる問題です。

仕事はあるのに回せない、人件費が先に出ていくという構図は、黒字倒産の形とつながっています。

兆候はどこに出るか

月次で確認すること
  • 売掛金の残高が、売上の伸び以上に増えていないか
  • 入金が予定日より遅れている取引先がないか
  • 在庫が増えていないか。動いていない在庫がないか
  • 借入の返済額が、利益を上回っていないか
  • 月末残高が、前年同月より減っていないか

いちばん分かりやすいのは、利益が出ているのに月末残高が減り続けている状態です。

この形が3か月続いたら、原因を特定してください。

決算で利益が出ていると、税金の納付も発生します。現金が薄いまま納期限を迎えると、そこで資金ショートが起きます。決算の着地が見えた時点で、納税資金を別に確保してください。
資金ショートしたときに動く順番と支払いの優先順位
資金ショートは赤字や債務超過とは別で、黒字でも起こります。不足の日と額を出してから止める支出・早める入金・遅らせる支払いを決める手順、国税庁が示す延滞税の割合で見た遅らせたときの負担、公的制度との組み合わせ方をまとめました。

ずれを埋める手段

打ち手効き方
支払サイトの交渉根本的。入金を早める、支払いを遅らせる。時間はかかるが効果が続く
在庫を減らす現金が寝ている分を解放する。発注の仕方を見直す
運転資金の融資日本政策金融公庫の一般貸付は運転資金の融資限度額4,800万円、返済期間5年以内(特に必要な場合7年以内)
ファクタリング入金を前倒しする。即効性はあるが手数料がかかる

一時的な不足ならファクタリングで埋まりますが、構造として毎月足りないなら、支払サイトと融資で解く問題です。

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いずれも各社公式サイトの表記(2026年10月時点)です。

カリオ
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大口の受注が決まった時点で金融機関に相談してください。受注の裏づけがあると、増加運転資金としての話がしやすくなります。

よくある質問

Q
黒字なのに現金がないのはなぜですか?
A
利益は請求書を出した時点で計上されますが、現金が入るのは入金日です。その間に仕入れや人件費が先に出ていくため、ずれた日数分の現金が必要になります。売上債権回転日数に棚卸資産回転日数を足し、仕入債務回転日数を引けば、その日数が分かります。
Q
黒字倒産しやすい業種はありますか?
A
支払いが先行し、入金までが長い業種です。建設業、製造業、人材派遣業、広告業などが該当します。材料費や外注費、人件費を先に払い、請求から入金まで1か月から2か月かかる構造だからです。在庫を多く持つ小売や卸も、現金が在庫に固定されやすくなります。
Q
売上を伸ばせば解決しますか?
A
構造を変えないまま売上だけ伸ばすと、必要な現金も比例して増えます。先に出ていく金額が大きくなるためです。伸ばすなら、増加する運転資金をどこから調達するかを先に決めてください。受注の裏づけがあれば、金融機関にも相談しやすくなります。
Q
ファクタリングで黒字倒産は防げますか?
A
入金の前倒しという意味では効きます。ただし手数料のぶん利益は減るので、毎月使えば固定費になります。一時的なずれを埋める手段として使い、その間に支払サイトの見直しや運転資金の融資を進めるのが本来の形です。

まとめ

黒字倒産は、利益の計上時期と現金が入る時期がずれることで起こります。売上が伸びるほど、ずれた金額も増えます。

必要な現金の日数は、売上債権回転日数に棚卸資産回転日数を足し、仕入債務回転日数を引けば出せます。

利益が出ているのに月末残高が減り続けているなら、売掛金、在庫、返済額のどこかに原因があります。

一時的なずれはファクタリングで埋められますが、毎月足りているなら支払サイトの見直しと運転資金の融資で解いてください。

資金繰りの不足を資金繰り表で出してからファクタリングを使う
資金繰りにファクタリングを使うかは、いつ・いくら足りないかが見えているかで変わります。日本政策金融公庫が配布する資金繰り表で不足を出す手順、前倒しできる日数の考え方、手数料を支出に入れた試算、赤字が原因のときに先に打つ手までまとめました。
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