一括ファクタリングのメリット・デメリットと取引の仕組みを詳しく紹介!

一括ファクタリングのメリット・デメリットと取引の仕組みを詳しく紹介!コラム

一括ファクタリングとはファクタリングサービスの一種で、ファクタリングの利用者も売掛先もメリットがあることから注目されるようになってきました。

昔からよく用いられている買取ファクタリングとは異なる仕組みになっていますが、基本的に売掛債権をファクタリング会社に譲渡して代金を受け取るという点では同じです。

一括ファクタリングはどのような仕組みのファクタリングなのかを詳しく見ていきましょう。

一括ファクタリングの仕組み

一括ファクタリングは3社間ファクタリングの一種ですが、3社の関係が買取ファクタリングとは異なっています。

3社とはファクタリングを利用する企業、売掛先の企業、ファクタリング会社です。

一括ファクタリングではまず売掛先の企業がファクタリング会社と契約を締結します。

ファクタリングを利用する企業は、売掛先の企業が契約しているファクタリング会社に依頼して取引をすることが必要です。

債権譲渡契約をすると、ファクタリング会社は売掛先からの承諾を取り、利用企業に債権譲渡の代金を支払います。

最後に売掛先の企業がファクタリング会社に売掛金を支払ってすべての取引が完結します。

買取ファクタリングと大きく異なるのは、最初に売掛先の企業とファクタリング会社の間に契約が存在することです。

この時点で売掛先の企業の信頼性や近年の業績などが確認されているため、一括ファクタリングはスムーズに手続きを進められます。

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一括ファクタリングのメリット

一括ファクタリングのメリットは売掛先の信用性をファクタリング会社があらかじめ理解している状況でファクタリングを申し込めることです。

ファクタリングでは売掛先が期日までに売掛金を支払えることがファクタリング会社にとって重要になります。

もし売掛金を支払えなかったとしたら、債権回収のために手間がかかるからです。

最悪の場合には倒産してしまって売掛金を回収できない場合もあるでしょう。

そのリスクを回避するために、3社間ファクタリングをするときには売掛先の企業の業績などの調査が徹底しておこなわれます。

調査にはかなりの時間がかかるため、1週間~2週間くらいは契約できないのが一般的です。

しかし、一括ファクタリングなら売掛先の企業とファクタリング会社の間に既に契約があり、ファクタリング会社は売掛先の業績などを把握しています。

そのため、一括ファクタリングは審査が比較的早く進むのがメリットです。

一括ファクタリングのデメリット

一括ファクタリングのデメリットは売掛先の企業がファクタリング会社と契約をしていなければ利用できないことです。

一括ファクタリングは売掛先の企業にとって信用力がある企業としての地位を獲得できるくらいかメリットがありません。

手形での取引をしていた場合には、手形発行にかかる印紙税などをなくせるメリットもありますが、ファクタリングを取引先が利用してくれなければ意味がないでしょう。

そのため、積極的に一括ファクタリングの契約をしている企業はあまりありません。

一括ファクタリングを利用して売掛債権を買い取ってもらいたい企業は、売掛先の企業と交渉してファクタリング会社と契約をしてもらうことが必要になります。

資金繰りがうまくいっていないことが推察されてしまうので、今後の取引に支障が生じるリスクがあります。

また、一括ファクタリングを利用できるファクタリング会社は限られているため、サービスや手数料などを比較してより良い取引先を選ぶことが難しいのもデメリットです。

一括ファクタリングは手形の代わり

一括ファクタリングは決済手段として昔から用いられている手形の代わりになるサービスとして確立されました。

手形は商品やサービスの支払いに用いられる決済手段で、特定の期日に支払いをする約束をする仕組みの後払いになっています。

手形取引にすると銀行による保証を受けられるメリットがあります。

手形を振り出すには当座預金の口座を開設して、与信調査を受けることが必要です。

その代わりに手形は預金が不足していたとしても発行できます。

ただ、商品やサービスの対価として支払いを翌月末にするといった形は一般的になっているので、取引の際に手形取引をするのは必須ではありません。

契約に基づいて取引をすれば発注側が支払いを先延ばしにできます。

しかし、取引先との信用関係ができていないと契約締結が難航することもあります。

手形取引をすれば銀行が間に立ってくれるので支払いについての合意を取りやすいのが一般的です。

一括ファクタリングはこの延長線上で生まれてきたファクタリングサービスです。

ファクタリングは電子記録債権とは違う!共通している・異なる点を解説
ファクタリングと電子記録債権はよく比較されます。どちらも売掛債権を現金化できる点が共通しているからです。電子記録債権は電子管理する仕組みになっていて、でんさいネットに加入している金融機関に売却できます。ファクタリングでは専門業者にも売却できる自由度があるので、迷ったならファクタリングを選ぶのがオススメです。

一括ファクタリングのまとめ

一括ファクタリングは売掛債権を持つ企業と売掛先の企業、ファクタリング会社がかかわる3社間ファクタリングの一種です。

先に売掛先の企業とファクタリング会社の間に契約があるのが特徴で、売掛債権を持つ企業がファクタリングを申し込む前に売掛先の信用や業績の調査が完了しています。

ファクタリングを利用する企業としては審査がスムーズに進み、短い期間で売掛債権を現金にできるのがメリットです。

ただ、売掛先の企業があらかじめファクタリング会社と契約していないと一括ファクタリングは利用できません。

売掛先がもともと契約していたなら魅力的なファクタリングの方法ですが、これから交渉して契約してもらわなければならない場合にはかえって大変になります。

ただ、売掛先の企業にとっては契約によって信用が認められるメリットがあります。

今後、何度もファクタリングをする可能性があるなら交渉して一括ファクタリングをできるようにしておくと良いでしょう。

以上、一括ファクタリングのメリット・デメリットと取引の仕組みを詳しく紹介!…でした。

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