ファクタリングと債権譲渡は同じではない!何が違うのかを徹底解説!

ファクタリングと債権譲渡は同じではない!何が違うのかを徹底解説!コラム

ファクタリングは売掛債権を活用して資金調達をおこなえる方法として活用されています。

売掛債権の債権回収の期日前に資金を手に入れられる点で優れているのがファクタリングです。

ファクタリング会社に売掛債権の債権譲渡をする代わりに資金を手に入れられるという解釈が一般的になっています。

しかし、ファクタリングと債権譲渡は一致するわけではありません。

ファクタリングと債権譲渡の関係について詳しく理解しておきましょう。

ファクタリングは広い意味では債権譲渡

ファクタリングは売掛債権を担保とする資金調達方法ではありません。

債権を利用して融資を受けることもできますが、ファクタリングは融資ではなくあくまで売掛債権の買取です。

売掛債権をファクタリング会社に売却することによって資金調達をするのがファクタリングの仕組みです。

ファクタリング会社に売掛債権を譲渡することにより、ファクタリング会社から期日前に現金を払ってもらえる仕組みになっています。

そのため、ファクタリングは広い意味では債権譲渡です。

ファクタリング会社との取引によって、売掛先から支払いがあったときにはファクタリング会社が受け取る権利を持ちます。

この意味ではファクタリングは明らかな売掛債権の譲渡です。

ただ、ファクタリングの取引方法はやや複雑で、単純な債権譲渡ではない場合もあります。

また、債権譲渡のやり方には他にもあるため、ファクタリング=債権譲渡というわけではありません。

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ファクタリングと債権譲渡は厳密には違う

ファクタリングと債権譲渡は厳密には違いがあります。

ファクタリングは期日前に資金を調達するために売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらう方法です。

しかし、債権譲渡は必ずしも期日前の資金調達をするためにおこなうとは限りません。

債権譲渡にはさまざまなパターンがあります。

売掛債権を譲渡担保にして融資を受けるのは典型例です。

銀行などから融資を受けるときの担保として売掛債権を利用することができます。

また、債権回収を目的として債権譲渡をおこなう場合も少なくありません。

サービサーと呼ばれる債権回収業者に債権譲渡をして、債権回収を任せることができます。

期日までに支払ってもらえなかったときには督促をして回収するのが一般的です。

しかし、なかなか取引先が応じてくれず、現金が手に入らないこともあります。

サービサーを利用するおとで支払い期日が過ぎた売掛債権を現金化し、債権回収を一切任せることも可能です。

ファクタリングで起こり得る二重譲渡とは?具体的な例を知っておこう!
ファクタリングでは二重譲渡をすることが現実的には可能です。1つの売掛債権を複数のファクタリング会社に買い取ってもらうと利益を出すことすらできますが、自社が持っていない債権を売る行為なので詐欺になります。詐欺罪が成立し、損害賠償請求も受けるだけでなく、社会的信用も失うことになるので、二重譲渡は決してやってはなりません。

ファクタリングが債権譲渡と一致するケース

ファクタリングは厳密な意味で債権譲渡になる場合とならない場合があります。

債権譲渡をしたときには譲渡先の会社が債権回収も担うことになるのが原則です。

ファクタリングが債権譲渡になるのは、債権に関するすべてをファクタリング会社が引き受ける契約にした場合です。

一般的には3社間ファクタリングになります。

売掛先の企業にファクタリング会社が債権回収をすることになったという通知をします。

完全な債権譲渡になるので、ファクタリングをして売掛債権を買い取ってもらった企業はその後は関与することがありません。

売掛先の企業はファクタリング会社に支払いをします。

もし支払われなかったときにはファクタリング会社が売掛先の企業に直接請求をして債権回収をします。

売掛先の企業から支払いがなくてトラブルになったときに、債権を譲渡した企業には一切の責任がありません。

このような仕組みであればファクタリングは債権譲渡に一致します。

ファクタリングが債権譲渡と異なるケース

ファクタリングが厳密な意味では債権譲渡とは異なるケースもあります。

債権回収の責任がもともと売掛債権を持っていた企業が負う場合です。

債権譲渡をしたときには譲渡先が債権回収をしなければならないのが原則になっています。

ファクタリングをした場合にはファクタリング会社が債権回収をするのが原則です。

しかし、ファクタリングでは債権回収をファクタリングを申し込んだ企業が行わなければならないことがあります。

2社間ファクタリングでよくあるケースです。

ファクタリングをして資金調達をした後、債権回収をしてファクタリング会社に支払うという形になっています。

このような取引は厳密な意味では債権譲渡ではありません。

売掛債権を持っている企業が債権回収の責任を負うのは債権譲渡の本来の意味とはずれるからです。

債権譲渡とは違うだけで契約としては問題はありませんが、債権譲渡との違いには注意した方が良いでしょう。

ファクタリングと債権譲渡の関係のまとめ

ファクタリングは売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうのが特徴です。

債権譲渡と同じことだと思われがちですが、厳密に言えばファクタリングと債権譲渡は一致しません。

資金調達の方法として売掛債権を売却するのがファクタリングです。

売却する時点で債権譲渡をする方法もありますが、売掛金を渡すという形のファクタリングもあります。

売掛金を渡す仕組みのファクタリングでは、債権回収はファクタリングを申し込んだ企業が行わなければなりません。

売掛債権を持っている企業が債権回収をするのが原則なので、売掛金を渡す仕組みのファクタリングは厳密に言えば債権譲渡ではありません。

債権譲渡は支払い期日を過ぎた債権回収をサービサーに依頼するときにも用いられます。

ファクタリングのように必ずしも支払い期日前でなくても債権譲渡をすることは可能です。

ファクタリングと債権譲渡は一致するわけではないので注意しましょう。

以上、ファクタリングは債権譲渡?契約によって違う点をわかりやすく紹介!…でした。

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